現役医師によるアンチエイジング探求

現役医師がアンチエイジングの方法について医学的に考えてみた。

Hello!Anti-Aging

現役医師によるアンチエイジングの医学的考察

アンチエイジングの絶対に知っておくべき2つの説とは?現役医師が簡単に解説します。

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アンチエイジングとは老化を科学する学問です。

人は誰でも年をとっていきますが、みんな年をとりたくないものです。

不老長寿というのは人類の永遠の夢であり昔からアンチエイジングの基礎となる概念はありました。

 

しかし、少し前までアンチエイジングという概念は医学界では不可能なことあるいは研究が難しいこととされてきました。

 

なぜだと思いますか?

 

それは一言でいえば「複雑」だからです。

年を取るということは長年の様々な原因の積み重ねであり、科学するのは難しいのではないかとされてきました。

人によって年を取るスピードが違います。それは遺伝子的に、あるいは生活習慣や食生活、人生の途中での病気の有無など様々な因子に基づいて年を取るスピードは規定されています。

 

しかし、近年になって少しずつですが加齢のメカニズムというのが解き明かされてきました。それは様々な偶然の産物であったり、あるいは積み重ねられた理論の結果であったりしましたが、少しずつ人間はアンチエイジングに向かって歩んできたのです。

 

 

 

アンチエイジングで絶対に知っておくべき2つの説とは?

 

それはズバリ!抗酸化ストレスとカロリーリストリクション仮説です。

 

何じゃそらという感じだと思いますが、順を追って説明していきたいと思います。

 

 

 

 

細胞のダメージ!老化のメカニズムとは

 

よく細胞がダメージを受けるという言葉を聞きますが、細胞のダメージとはどういうことでしょう?

 

ここでは「細胞」とはどういうものかということを考えていきます。

細胞とは人体の最小構成単位です。一生のうちで細胞がずっとそのままかというとそういうわけではなくて、細胞というのはある一定の条件を満たすと剥がれ落ちたり、新しい細胞にとって代わります。

 

これが細胞のダメージです。

 

ですが、細胞のダメージがあり細胞が脱落すると細胞は減りっぱなしとなるでしょうか?

 

答えは違います。細胞はそのたびに分裂を繰り返し、細胞の総量は変わらないように努力します。しかし、細胞も無尽蔵に細胞分裂できるわけではありません

 

なので徐々に細胞が疲れてきて、細胞分裂できなくなって、やがて老化していきます。

 

では老化を防ぐためにどうしたらいいでしょう?

 

それは・・・・

 

細胞のダメージを防ぐことです!

 

細胞分裂の回数自体は遺伝子で決定されているので細胞のダメージを防ぐことでアンチエイジングができます。

 

では細胞のダメージの仕組みを考えることでダメージを防ぐ方法を考えることができます。

 

 

 

抗酸化ストレスとは?抗酸化ストレス物質を手に入れる!

 

細胞がダメージを受ける原因の一つに酸化ストレスがあります。

 

酸化ストレスとは体が活動する(代謝する)過程で酸素を消費しますが、そこから細胞を酸化させる物質が生成され、細胞を障害することです。

 

酸化ストレスの原因は普通に生活しているだけで生じるだけでなく、喫煙や暴飲暴食、不眠など体に悪いといわれる習慣では大体原因となります。

 

では酸化ストレスを防ぐためにはどうしたらよいでしょうか?

 

もちろん酸化ストレスの原因を避けることは大切です。

 

ただ、避けることのできないストレスももちろんあります。そんな方に朗報です!

 

抗酸化物質というものが存在するのです!

 

それは具体的にはビタミンA、C、Eやルテイン、ゼアキサンチン等です。

 

これらはフルーツや野菜などに多く含まれ日々の生活の中でも比較的簡単に摂取できます。

 

さらに抗酸化物質はアンチエイジングに効果があるだけでなく、美肌効果や、眼精疲労予防などたくさんのうれしい効果があります。

 

食べ物からの摂取が難しいという方は、サプリメントも販売されています。サプリメントは比較的簡単に摂取することができるのでかなりおすすめです!

 

 

もう一つの新説カロリーリストリクション

 

 カロリーリストラクションってあんまりなじみのない言葉ですよね・・・

 

詳しくは以前に記事を書きましたので下記参照!

anti-age.hatenadiary.jp

カロリーリストリクションとは簡単に説明すると摂取するカロリー量を減らすことで老化スピードを遅くするということです。

 

先ほど細胞のダメージを軽減するのが抗酸化ストレスというお話はしました。

 

ではカロリーリストリクションはどこに作用するのでしょうか?

 

先ほどのお話を思い出してもらうと老化とは細胞のダメージから細胞分裂につながりやがて老化につながるという話でした。

 

カロリーリストリクションもやはり細胞のダメージを軽減する方向に働きます。

 

カロリーを制限することで細胞の代謝を落とし、結果的にアンチエイジングを行うという方法です。

 

肝心のカロリーリストラクションの方法ですが・・・

 

キーワードは腹八分目です!

 

長期的に腹八分目の食生活を送ることで老化を阻止しましょう!

 

 

まとめ

 

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いかがでしたでしょうか?

アンチエイジングの基本となる考え方を紹介させていただきました。

今後も随時アンチエイジング情報を紹介させていただきます。

現役医師が考える毎日を楽しくする4つのライフスタイル

 

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毎日何となくつらい、だるい、やる気が起きない・・皆さん一度は経験するはず

現役医師の私が、今までの経験からこんな症状を吹っ飛ばす方法をお教えいたします!

そして参考までに私が現在行っている方法を具体例で紹介いたします。

難しいことは後にして私が考える日々を送るうえで大切なことはこの4つです。

 

  • 新しいことを学ぶ
  • 努力する
  • シンプルに考える
  • 人とつながる

 

 

新しいことを学ぶ

 

義務教育のころは誰でも学校で勉強していました。そして勉強の内容も国語や数学など様々な分野にわたり、得意不得意はあったとしても「強制的に」知識を吸収できていました。

でも現在はどうでしょうか?社会人となり、仕事もある程度落ち着いてくると日々の中に物足りなさを感じてくるはずです。すべてのことが今まで学んだ知識の蓄積、いわゆる経験で対処できてしまい、ある程度のルーティンワークになってしまいます。人は同じことを繰り返し続けると脳の機能が徐々に衰退していきます。なぜなら俗な言い方をすれば、人間は根源的に刺激を求める生き物だからです。

 

では、どうすればいいのでしょうか?新しいことを学ぶということはやろうと思ってもなかなかできるものではありません。自分に興味のあることが何かということもわからない人もいるかと思います。

ですので、ここは他人に頼りましょう。

周りの人たちにひとこと「最近なんかおもしろいことあった?」と聞いてみることです。人によって反応は様々ですが、人間の思考は年を取るごとにだんだんと似通ってきますので他人が面白いと思うことはたいてい自分も面白いことが多いです。

周りにそんな質問ができる人がいない、もしくはそんな質問したくないという方もいると思います。そんな方には読書をお勧めします。読書はお金さえ払えば他人の必死になって見つけて考えた物事に簡単に触れることができます。

 

新しいことを学ぶということは年を取ってしまうとなかなか難しいことですが、常に新しい刺激を求めるという姿勢そのものがより良いライフスタイルにつながります。

 

努力する

 

努力は本当にすばらしいものです。やりたいことややらなければならないことがあり、それに向かってひたむきに打ち込むということはライフスタイルを彩ります。

寝食を忘れて努力をしたことがありますか?努力を最後にしたのはいつですか?何に努力しましたか?

努力は達成感につながります。達成感は脳を刺激し、アドレナリン等の脳を活性化させるホルモンを分泌したり、セロトニンオキシトシンなどの幸福感を高めるホルモンの分泌にも関連します。

ですが、努力の方向性や努力の方法はなかなか自分ではわからないものです。そこで目標となる人物を定めましょう。身近な人でもいいですし、メディアに出てるあの人でもいいです。

そして目標となる人物のいいなと思う考えや行動を徹底的にまねましょう。そうすると自分の能力ではどう頑張ってもできないような壁に当たる時が来るかと思います。

それが自分と理想との差であり、努力するべき瞬間だと私は思います。

そしていつの日かあなたが周りの人から目標の人とされ、理想とされるような人間になれたらいいと思います。

 

シンプルに考える

 

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物事の本質は単純です。よく本質を見極めることが大切という話がありますが、まったくもってその通りだと思います。

しかし、現代社会のなかではシンプルなものの本質を様々な事象が修飾し、より複雑化していますので、なかなか本質を見極めるということはできません。

なので、いつも私が行っている考え方を具体例を交えて皆さんにご紹介させていただきたいと思います。

 

ある患者さんにAとBの2つの病気が考えられるとします。AとBを厳密に区別しようと思ったら体にすごく負担のかかる検査を施行しなければいけません。しかし、Aの病気でもBの病気でも治療法も経過も同じです。この場合検査はすべきでしょうか?

非常に悩ましいところではありますが、検査を行わないというのも一つの選択肢としてあげられます。物事の本質をとらえシンプルに考えるなら、治療法という行きつく先が同じなら不必要な検査は控えるべきということになります。

しかし、ここに診断名を絶対に知りたいということであったり、一つ一つ納得してから治療にのぞみたいという因子が加わると選択肢はより複雑化していきます。

これは極端な例ですが、日々の中にはどちらでもよいこと、必要のない情報が目に触れたせいで本来は決断できていたことが決断できなくなることがあります。

こんな時私は一度立ち止まって今現在自分が置かれている状況を見つめなおし、最終結果を予想してそこから逆算して物事を考えるようにしています。

 

人とつながる

 

これは上で挙げたそれぞれの項目につながることですが、人間は根本的に人間関係の中で自分の存在を認識できるのではないでしょうか?

人とつながる中で新たな知識を学び、人とつながることで自分に足りないものを考え、人とつながることで互いに努力し、人とつながることでより喜びを見出します。

それが結果的にライフスタイルを改善し、よりよい人生を歩む礎となるように思います。現代社会ではSNSなどで人と人との距離がすごく近くなり、簡単に様々な価値観や考え方に触れることができるようになりました。

ここまで読んでくださった読者の方々にはあえて多くは語りませんが、結局最後に頼れるのはヒトです。

 

 

いかがでしたでしょうか?現役医師が今までの人生で経験した教訓を拙いながらも記事にさせて頂きました。

少しでも皆さんのライフスタイルを改善する一助になれば幸いです。

今話題のカロリーリストリクションとは?アンチエイジングの新説に迫る!

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カロリーリストリクション」って全くなじみのない方も多いと思います。

 

これは最近になって新たに提唱された新説で、アンチエイジング界では注目度の高い説となっています。

 

カロリーリストリクションとは人間が毎日摂取しているカロリーを制限することで加齢を食い止めることができるとする説のことです。

 

すこしわかりにくいですか?

 

もっと噛み砕いて説明すると、少し食事量を減らすだけで将来人よりも老化を食い止めることができるという説です。

 

もっと簡単に言うと腹八分目がいいってことですね(笑)

 

カロリーリストラクションの実験

 

この説を有名にしたのはアメリカのウィスコンシン大学がサルを使って行った研究です。

 

人じゃなくてサルじゃん!と思った方!かなりいい線をいっていますが、サルは人と遺伝子学的にかなり近く、サルで認められた事象はヒトでも起こりうるという可能性が高いことが多いです。

また、現代医学では倫理上の問題から、人で実験をするということはかなりハードルが高いです。(動物もハードルが高くなってきますが、、)

 

話を戻すとウィスコンシン大学の研究チームはサルを2つのチームに分けました。ひとつはおなか一杯食べるチーム、もう一つは70%ー80%のごはんの分量でやめておくチーム。彼らは同じような生活リズムのもとで20年間観察されていきました。

 

その結果驚くべき事実が明らかとなりました。

 

70%ー80%のごはんの分量でやめておいたチームのほうが満腹チームに比べ体毛の量、肌のハリ、皺などの外見的特徴が若かったのです。

また、長寿の代謝マーカー(指標のようなもの)が低体温、低インスリン血症、高DHEA-S血症でした。

 

つまり簡単に言うと腹八分目の方が長期的に見たとき体の外面も内面も若々しいということです。

 

 

 

カロリーリストラクションのしくみについて

 

ではなぜカロリーを制限するとアンチエイジングにつながるのでしょう?

 

人はカロリーを摂取するとそれを体の中に蓄え、そのたくわえたカロリーを存分に使い体の代謝を促します。代謝とは体の古くなったものを壊して再度作り変えるということです。

 

しかし、作り変えられる回数というのは細胞の遺伝子によって最初から決まっています。なのであまりに作り変えすぎると細胞は徐々に老化し、やがて外面も内面も老いていきます

 

しかしそもそも代謝を促すカロリーがないと体は代謝そのものをおとす方向に働きます。なので先ほどの実験の話でもあったように代謝マーカーと呼ばれる指標が注目されていましたが、体は低代謝状態になる結果、細胞の老化を遅らせてアンチエイジングにつながったという仕組みです。

 

ここで余談ですが、あまりに栄養が少ないと人は休眠状態というか低栄養状態になってしまうので活動できなくなるのですが、腹八分目にすると体は摂取したカロリーだけでなく普段から体に蓄えているケトン体という成分をカロリーの代わりに補って使用するので活動できなくなるということはありません。

 

つまりカロリーリストラクションとは理論上安全にかつ手軽に人でも十分に起こりうる理論なのです!

 

仕事とストレスとアンチエイジング

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人生の中で大半を占める仕事

 

人によって様々な仕事についていると思います。

 

仕事というのは本当に不思議で人が仕事を選んだのにいつのまにか仕事が人を作るといった経験をしたことはないでしょうか?

 

しかし、ヒトの人生に大きな影響を与える仕事だからこそ、一歩間違えば仕事は多大なストレスとなります。

 

ストレスはご存知の方も多いと思いますがアンチエイジングの大敵です。

 

では今回は仕事とストレスの付き合い方を考えてみたいと思います。

 

 

 

 

突然ですけどストレスがたまると肌の調子が悪くなることはありませんか?

気のせい?いえいえ・・

医学的にも十分考えられることです。

 

ストレスがたまると体の中ではどのような状態になっているのでしょうか?

ストレスは体のホルモンバランスを乱します。

ホルモンとは体の血圧や発汗、循環血液量や尿量といったものから、気分や精神状態まで様々な因子に影響を及ぼし、体のバランス(ホメオスタシス)を調整するものです。

 

例えばストレスで体のホルモンバランスが乱れると交感神経や副交感神経といった自分で意図的に調節することのできない自律神経がバランスを失い消化管の機能が低下します。すると必要な栄養素を摂取できなくなります。その結果、肌の元となるたんぱく質が必要量摂取できなくなったり、肌の細胞の水分含有量が低下につながります。

 

また消化管機能の低下はビタミンCやEなどの抗酸化物質吸収も妨げるためアンチエイジングの大敵です。

 

 

ストレスを制する方法~仕事におけるストレスとは~

 

ストレスというのは身体的ストレス心的ストレスに分けることができます。

 

身体的ストレスとはどちらかというと少しいい意味で用いられることが多いように思います。

 

運動をした後など筋肉が消耗し、血圧が上昇し、心負荷がまし、体が負荷を受けることで体を構成する組織が破壊、分解、再構築され、より強いからだへと進化していきます。

 

 

心的ストレスも適度な緊張であれば身体的ストレスと同じように思考の活性化や精神強度の向上につながると思います。

 

しかし、心的ストレスは多すぎても少なすぎてもいけません。また、人によって心的ストレスの器は異なります。

 

心的ストレスが少ないと思考することが少なくなり、脳がなまった状態となります。

例えば、仕事人間だった人が定年退職後に認知症が悪化することがあるといったことですね。

 

逆に心的ストレスが多すぎる場合は、うつ病などの「心が疲れた」状態になることもあります。

 

では心的ストレスの一番の原因とは何でしょうか?

 

それは人間関係です。

 

皆さんも胸に手を当てて考えてみてください。

今までの人生の中で喜怒哀楽の感情が強く出たとき、その感情の動きがあった原因はおそらく人間関係によるものだったはずです。

 

 

 

仕事×人間関係=ストレス アンチエイジングするためには?

 

仕事を行う以上必ず人間関係は発生します。人間関係を伴わない仕事というのも存在するかもしれませんが、基本的には人間関係なしでは仕事というものは成立しません。

 

しかも、仕事というのは損した得したということを本質的には求めています。なので仕事の中で一方が損をし、一方が得をするという状態に人間関係がさらされたとき必ずストレスが発生します。

 

それが積もり積もることで人間関係そのものが修復不可能なほどのダメージを受けてしまうということも十分ありうる話です。

 

では人間関係から生じるストレスを改善し、アンチエイジングするためにはどうすればいいでしょうか?

 

 

仕事から生じるストレスを取り除く

 

結局のところ仕事から生じるストレスを完全に取り除くことはできません。

人間関係がある以上、ストレスは必ず発生してしまいます。

 

ここで私が考えるアドバイスとしてはとりあえず肩の力を抜いてリセットしましょう。

 

少し肩の力を抜いて15分でもいいから空を眺めてみる。

 

少し仕事を休んで映画を見に行ってみる。

 

少し仕事を辞めて遠くに旅行に行ってみる。

 

そんなの無理って思うかもしれないですが、一歩踏み出す勇気があれば案外何とかなるものですよ。

 

まとめ

 

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最後は少し投げやりな感じになってしまいましたが、いかがでしたでしょうか?

毎日いろいろな方が私のもとに病気の相談に来ますが、一歩を踏み出した方は以外にも何とかなる方が多いです。

皆さんも仕事のストレスで疲れを感じたとき少し立ち止まって考えてみてください。

 

あなた大丈夫?心が疲れてると感じたら考えたいアンチエイジング

 

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心の疲れは非常に厄介です。

一見して外から見ただけでは心の疲れというのはわかりにくいです。

しかし、ふとした瞬間には「あぁ、つかれているなぁ」と感じることはあると思います。

まず疲れという状態について、医学的には身体的な疲れ、すなわち活動力の低下というものは科学的に実証されています。

ここでは疲れの正体について医学的に考察してみたいと思います。

 

頭の疲れ

 

頭が疲れているというのは、低血糖が原因であることが多いです。仕事終わりや学校のテストの後等、頭を使った後に頭が痛くなったりふわふわしたり、手が震えるなんて人もいるかと思います。これは低血糖の典型的な症状です。人間の脳は糖をエネルギー源として様々な思考や体の機能の調節を行っています。しかし、そのエネルギー源である糖が少なくなってくると体が危険信号として頭が痛くなったりふわふわしたり、手が震えるといった症状が出てきます。

これが私の考える頭の疲れの正体です。

 

体の疲れ

 

体の疲れとはどのような状態なのでしょうか?体はたんぱく質や脂肪など体外から取り込んだ栄養素を基として細胞の中のミトコンドリアや、様々な組織がエネルギーを作成し、組織の分解、再構築のバランスを保っています。

しかし、外からの何らかの原因でこのバランスが崩れると体の疲れを自覚し、バランスが戻るまで筋肉痛や体のだるさなど様々な身体的活動の妨げとなります。

 

じゃあ心の疲れって?

 

こころの疲れは医学的に推測するならうつ病との関連が強いと思います。

うつ病の診断基準は明確にガイドラインが定められています。ICD-10というWHOの国際基準か米国精神学会のDCM-Ⅳにのっとってうつ病に合致するエピソードが何項目あるかでうつ病と診断されています。

具体的な症状としては1日中気分がのらなかったり、興味や喜びが減退している。あるいは一日中寝起きのようなぼーっとした状態だったり、食事制限をしていないのに体重が減少するような状態です。

現代人は、日々の生活の中でストレスが強くかかりやすく、思い当たるふしのある方も多いかもしれません。

 

心の疲れの治療法

 

うつ病に準じて心の疲れの対処法を記述させていただくと、基本的に治療は4本柱で構成されます。

 

 

なじみのない言葉も多いと思いますが一つ一つ解説していきたいと思います。

 

体だけでなく心も休む休養・環境調整

 

休養とは自分の中でできているようでできていないことですよね。

仕事モードだった自分を切り替えてのんびりするというのが正しい表現かもしれません。

医学的に興味深いのは瞑想という行為です。熟練した人が行う瞑想は副交感神経が活発になっています。通常は副交感神経は不随意神経といって自分で調節することができない神経です。しかし、驚くべきことに瞑想に精通した人は自己の様々な状態をコントロールできるというのです。

人間の体にはまだまだ医学的に解明されていないたくさんのことがあるという例だと思います。

話はそれましたが、瞑想は極端な例ですが、休養の意味とは自己の切り替えだと思います。しかし、瞑想ほど極端なコントロールでなくても別のことに集中するだけで気持ちの切り替えは十分に可能かと思います。例えば仕事から離れて、スポーツや読書をしたり、ゆっくり睡眠をとったりといったことですね。

 

また、環境調整に関しても同様で自分がストレスを感じる人間関係であったり、環境を改善するあるいはいっそのこと切り離して別のところに移動するというものです。なかなかいろいろなしがらみがあり一朝一夕で行うことは難しいですが、勇気ある一歩を踏み出し少しずつ変えていくことで結果的に環境調整を達成できることが多いように思います。

 

最後の砦?薬物療法

 

うつ病の治療と聞くとまっさきに思いつくのはこの薬物療法ではないでしょうか?

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRIセロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害薬)など様々な抗うつ薬があります。

ですが、うつ病の治療はあくまで総合的な治療なので薬だけに依存するような治療は危険といえます。なぜなら薬によっては依存性がありますし、薬物を中止したときに休養や環境療法という支えがないとまた、薬物が必要な状態に陥ってしまうからです。

ですので薬物だけに頼らず、多角的に治療を行う必要があります。

 

あうあわないがある精神療法

 

 

これは診察の中で自然とおこなわれるものですが、心の疲れを感じている本人に会話の中でなにが心の疲れの原因となっているかを自覚してもらい、気づき、それに対処する方法を考えてもらうというものです。

人と会話するのがそもそもストレスに感じる人もいますし、一概には言えないのですが、自分の現在地を把握することで次にどうすればいいかがわかるようになります。

 

まとめ

 

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心の疲れは自覚しづらいです。

ですが、ふとした瞬間に心が疲れた時は一度立ち止まってなぜ疲れているのか?自分はどうしたいのかを考えることが大切です。

現在の状況が認識できたらあとはそれを改善するために対策をたてましょう!

いきなり大きく変えることはできないと思いますが、小さなことからコツコツと変えることが大きな変化につながる第一歩です。

青汁でアンチエイジング!青汁の正しい飲み方【現役医師が青汁に関して考察してみた】

青汁って皆さんどんなイメージがありますか?

 

 

 

昔からよく聞くけど実際に飲んだことはないですよね。私もそうでした・・

あまりおいしくないけど健康増進のために飲んでいる人が多いイメージでまだいいかと思っていました。

 

ですが、ここ最近アンチエイジングという概念が浸透してきて青汁がかなり注目されているんです!

 

今回は青汁のすべてについて現役の医師が医学的に考察してみました。

最後に実際飲んだ感想も・・・・

 

 

気になる青汁の成分を医学的に評価

 

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青汁と一口にいってもたくさんの種類があるんですね・・・。

 

当たり前のことですが、成分も各社ばらばらです。

どうやらゴーヤ、大麦若葉、ケールといった栄養価の高い野菜を配合比率を変えることで味や栄養価を調節しているみたいです。

 

具体的な栄養素としてはビタミンC・ビタミンB1ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12ナイアシンパントテン酸葉酸・ナトリウム・カリウム・カルシウム・鉄分・マグネシウム・β-カロテン・食物繊維が主要な成分のようです。このほかビタミンEルテインが含まれているものもあるようです。

ただ、使っている野菜によっては青汁に含まれない成分もあり注意が必要です。

 

では医学的にアンチエイジングに効果のある成分はどれでしょうか?

アンチエイジングには抗酸化力といって細胞が痛むの予防する成分が重要になってきます。

ですので、抗酸化作用を持つ成分であるビタミンC、ビタミンE、βカロテンが重要になってきます。

 

その他にもカリウムは体の中の電解質を構成し、利尿作用や細胞の中の水の取り込みに関与しておりむくみの防止効果もあります。

 

成分的にはアンチエイジングに効果のありそうなものが入っているということですね!

 

 

青汁を飲む頻度、多すぎたり少なすぎたりして大丈夫?

 

青汁を飲む頻度は1日1回だったり2回を推奨しているところが多いみたいです。

この頻度は医学的に見てどうなのでしょう?

 

内服薬の場合薬によって飲む頻度というのは厳密に決められており、頓服でも決められた時間を空けなければならないということが決まっているかと思います。

これは薬が体に吸収され排泄するまでの時間というもの薬剤によってきまっており、排泄される前に追加で内服すると体に蓄積し、意図しない副作用が出ることがあるからです。

 

では青汁の成分的にどうでしょう?

まず、青汁の成分の中で体に過剰に蓄積することによって中毒症状が出るような成分はありません。(100%断言はできませんが・・・)

また、あくまで青汁は食品での摂取が不足している栄養素を経口で摂取しているという位置づけのため1日3回飲んだほうがより体にいいように思います。

また、時々飲むのではなく継続した摂取が長期の体質改善につながると思います。

 

飲み方ですが、コツとしてはゆっくり時間をかけて少しずつ飲むことが重要です。

口から摂取した食べ物は一旦胃でとどまった後胃液などの様々な消化液で分解されながら吸収されていきます。なので青汁のような液体成分だと固形のものに比べて胃に残っている時間が少ないです。なので少量ずつ時間をかけて、できればほかの食べ物と一緒に摂取するのが重要です。

 

 

 

実際に青汁を飲んでみた。

 

この無料トライアルで実際試してみました。

結論から言えばまず飲みやすい!

 

成分から想像するにかなり苦いことを覚悟していましたが実際は最近の野菜ジュースみたい飲みやすかったです。

 

しかし、もともとの性格も大きいですが、定期的に飲むのがかなり難しいです、、

昼間仕事をしていると飲むのを忘れることも多いですし、やはり推奨されている1日2階がいいのかもしれませんね笑

【保存版】医学的に体内時計をコントロールする3つの方法

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体内時計という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

 

アンチエイジングの分野でも体内時計、すなわち体のリズムはとても重要な概念です。

 

人間の体は精密機械そのものです。様々な代謝やホルモンの働きは体内時計によって管理されています。

体内時計は人間の寿命の80年間に3万回繰り返されています。

中でも体内時計と光と睡眠は密接な関係にあるといわれ、このバランスが崩れると体は様々な不調をきたします。

 

今回は光とうまくかかわることで体内時計を調節、睡眠の質を改善し、アンチエイジングするための3つのことをご紹介したいと思います。

 

 

睡眠とは

ブルーライトを制する

ルテインとゼアキサンチンで抗酸化作用

 

 

睡眠と光の関連

 

まずは睡眠中にどんな体の変化が起きているのでしょうか?

 

睡眠中に体の中では様々な内分泌系のホルモンが分泌され体のリズムを整えています。

例えばもっとも有名なのは、成長ホルモン(growth hormone)でしょう。夜の10時から2時の間がゴールデンタイムと呼ばれるように、その時間帯が一番成長ホルモンが分泌されることが医学的に証明されています。そして、成長ホルモンは骨や筋肉の成長を促進されるだけでなく、代謝促進などにも関与しています。なので、成長期だけじゃなく年を取ってからも成長ホルモンは大切です。

 

その他にもコルチゾールというホルモンが起きる直前から分泌されます。

コルチゾールは抗ストレスホルモンといわれ、体に対する外からの様々な刺激に備え、身構える準備をする作用があります。

 

しかし、現代人の睡眠にはどのようなことが起きているのでしょう?

NHK放送文化研究所の生活時間調査では1970年代から現代まで日本人の睡眠時間は徐々に減少傾向にあります。その一方で睡眠障害患者というのは、徐々に増加傾向にあります。

睡眠障害というのはもはや現代の生活習慣病といっても過言ではありません。

 

では、睡眠障害の原因は何でしょうか?

 

それは、一言でいえばブルーライトです。

 

 

ブルーライトを制する

 

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光の歴史はかなり古く、約50万年前に人類最大の発明である火が登場して以来、人類は光とともに歴史を歩んできました。

1990年代に日本の中村修二先生が高輝度青色発光ダイオードブルーライトLED)を発明し、現代人の光に対するかかわり方が大きく変わりました。

 

ブルーライトLEDは画期的で、劣化に強く、光は強く、消費電力は少なく現代のエコというニーズにあった発明でした。しかし、こんな万能なブルーライトLEDですが、現時点で少しだけ欠点がわかっています。

 

それが、今回の話の焦点である体のリズムを狂わせるということです。

 

ブルーライトの光の特徴としては

 

  • 散乱しやすい
  • 高エネルギー

 

ということです。

これは結構厄介です。まず①の散乱しやすいということは、光がぼやけるのでその光をきちんと見えるように人間の目が常に調節を行います。

すると、目が調節の使い過ぎで疲れてきて眼精疲労の原因となります。

 

高エネルギーはなんとなく体に悪そうですね。医学的に言うと青色の波長は網膜のものを見る大事な黄斑という部分に障害を与え、加齢黄斑変性などの失明につながる病気の原因となります。

 

ブルーライトというのは本来日光にたくさん含まれ、昔は現代のようにスマホやPCのようなブルーライトLEDにあふれていなかったので、人間の体はブルーライトに当たっている時間を「起きている時間」、当たっていない時間を「寝ている時間」と定義していました。

 

2013年の厚生労働省研究班の報告では、ネット依存の中高生は全国で推定52万人(全中高生は680万人)とされています。

現代ではスマホやPCなどブルーライトにあふれているため体内時計、概日リズム(サーカディアンリズム)がくるってしまい睡眠障害の原因となっているのは明らかです。

 

では、ブルーライトを制するためにはどうしたらいいでしょうか?

まず当然なこととして就眠の1時間前にはPCやスマホなどのブルーライトへの曝露をへらすことが大切です。

 

しかし、なかなか寝る前のスマホってやめられないですよね。

 

そんな時はブルーライトカット眼鏡をおすすめします。もちろん度なしでも構いません。

現在のブルーライトカットのメガネは非常によくできていてほとんどのブルーライトをカットすることができます。

レンズがブルーライトカットのものであれば、フレーム自体は好みのもので構いません。

現在ブルーライトを完全に遮断する生活というのは困難ですので、ブルーライトへの曝露を少しでも減らす生活を心がけることが大切です。

 

 

現役医師の私も使っていますし、医学的にもブルーライトカットの効果は証明されています。

ブルーライトカット眼鏡でブルーライトを制することで体内時計を調整しアンチエイジングに効果があると思います。

 

 

 

ルテインとゼアキサンチンで抗酸化作用

 

ルテインとゼアキサンチンはなじみのない言葉かと思います。これらはブルーライトととくに関連のある物質です。

上の項目で、ブルーライトが体のリズムと密接な関係があるということを述べました。

 

ではブルーライトは目の奥に障害を蓄積することはないのでしょうか?

答えは「蓄積する」です。

 

極端な例を挙げれば、太陽光を長時間直接見てはいけないと昔から言われてきました。

なぜでしょう?光による急性網膜障害が起こるといわれています。少し難しかったですね。太陽光のものすごいエネルギーが、目の奥のものを見る視細胞に障害を与えるからです。

 

こんな強い光というのはなかなか直視しないでしょうが、ブルーライトなどの特に高エネルギーな波長の光は目の奥の「内因性光感受性網膜神経節細胞(ipRGC)」によく吸収され、障害を与えます。

 

少し難しいですが、簡単に言うとブルーライトにあまり長い時間当たり続けると目の奥にダメージ、すなわち酸化ストレスが蓄積されるということです。

 

ダメージが蓄積されると細かいことは省きますが、加齢黄斑変性生活習慣病、そしてがん発生率の上昇につながります。

「酸化ストレス」が様々な病気の発生と密接にかかわっています。

酸化ストレスは老化とも言い換えることができます。体が様々な活動をする過程でおこる老廃物を生成する過程を酸化ストレスといいます。

つまり酸化ストレスを防ぐことがアンチエイジングにつながると考えられます。

 

ここでやっとルテインとゼアキサンチンについてです。

 

ルテインとゼアキサンチンは体内でブルーライトの波長を効率よく吸収するだけでなく酸化ストレスにさらされた細胞を還元する抗酸化力を持っています。

AREDS試験という有名な試験があるのですが、この試験ではルテインとゼアキサンチンが加齢黄斑変性の発症リスクを下げたと報告されています。

 

ルテインとゼアキサンチンは食物からのみ吸収され、体の中では生成されません。ですので体外から意図的にルテインとゼアキサンチンを摂取する必要があります。

1日のルテインとゼアキサンチンの摂取目標量は合わせて4mgといわれていますが、なかなか日常生活の中で食べ物から摂取することは困難です。

なのでサプリの摂取がとても有効な手段となります。

 

 

サプリの中にはルテインやゼアキサンチンだけでなく、日本の成人で不足しているといわれる亜鉛などの微量元素も含まれており、人間が体内時計を維持するうえで欠かせない栄養素を余すことなく摂取することができます。

 

 

まとめ

 

体内時計というのはよく聞く言葉ですが、きちんと理解することはなかなか難しいです。

今回は体内時計に関連が深い睡眠、ブルーライトルテインとゼアキサンチンに焦点を当てて考察してみました。

みなさんも体内時計を自分でコントロールし、ストレスのないライフスタイルを実現しましょう!