今話題のカロリーリストリクションとは?アンチエイジングの新説に迫る!
「カロリーリストリクション」って全くなじみのない方も多いと思います。
これは最近になって新たに提唱された新説で、アンチエイジング界では注目度の高い説となっています。
カロリーリストリクションとは人間が毎日摂取しているカロリーを制限することで加齢を食い止めることができるとする説のことです。
すこしわかりにくいですか?
もっと噛み砕いて説明すると、少し食事量を減らすだけで将来人よりも老化を食い止めることができるという説です。
もっと簡単に言うと腹八分目がいいってことですね(笑)
この説を有名にしたのはアメリカのウィスコンシン大学がサルを使って行った研究です。
人じゃなくてサルじゃん!と思った方!かなりいい線をいっていますが、サルは人と遺伝子学的にかなり近く、サルで認められた事象はヒトでも起こりうるという可能性が高いことが多いです。
また、現代医学では倫理上の問題から、人で実験をするということはかなりハードルが高いです。(動物もハードルが高くなってきますが、、)
話を戻すとウィスコンシン大学の研究チームはサルを2つのチームに分けました。ひとつはおなか一杯食べるチーム、もう一つは70%ー80%のごはんの分量でやめておくチーム。彼らは同じような生活リズムのもとで20年間観察されていきました。
その結果驚くべき事実が明らかとなりました。
70%ー80%のごはんの分量でやめておいたチームのほうが満腹チームに比べ体毛の量、肌のハリ、皺などの外見的特徴が若かったのです。
また、長寿の代謝マーカー(指標のようなもの)が低体温、低インスリン血症、高DHEA-S血症でした。
つまり簡単に言うと腹八分目の方が長期的に見たとき体の外面も内面も若々しいということです。
ではなぜカロリーを制限するとアンチエイジングにつながるのでしょう?
人はカロリーを摂取するとそれを体の中に蓄え、そのたくわえたカロリーを存分に使い体の代謝を促します。代謝とは体の古くなったものを壊して再度作り変えるということです。
しかし、作り変えられる回数というのは細胞の遺伝子によって最初から決まっています。なのであまりに作り変えすぎると細胞は徐々に老化し、やがて外面も内面も老いていきます。
しかしそもそも代謝を促すカロリーがないと体は代謝そのものをおとす方向に働きます。なので先ほどの実験の話でもあったように代謝マーカーと呼ばれる指標が注目されていましたが、体は低代謝状態になる結果、細胞の老化を遅らせてアンチエイジングにつながったという仕組みです。
ここで余談ですが、あまりに栄養が少ないと人は休眠状態というか低栄養状態になってしまうので活動できなくなるのですが、腹八分目にすると体は摂取したカロリーだけでなく普段から体に蓄えているケトン体という成分をカロリーの代わりに補って使用するので活動できなくなるということはありません。
つまりカロリーリストラクションとは理論上安全にかつ手軽に人でも十分に起こりうる理論なのです!