現役医師によるアンチエイジング探求

現役医師がアンチエイジングの方法について医学的に考えてみた。

Hello!Anti-Aging

現役医師によるアンチエイジングの医学的考察

知っておきたいアトピーとの付き合い方

f:id:anti-age:20161004224914j:plain

アトピーってよく聞きますが、実際にどんな状態をいうのか知っている人は少ないかも。

もしかしたら自分もアトピーかもしれません。

今回は知っておきたいアトピーの知識についてまとめてみました。

 

アトピーの基本

 

皮膚はバリア機能と呼ばれる周りからの刺激(紫外線やバイ菌など)を防ぐ機能が備わっています。しかし、アトピーでは元々バリア機能が低下しており刺激に対して肌が弱くなっている状態です。そして肌が弱くなっているためにかゆみを伴う湿疹がでます。

 

アトピーになりやすい?

 

アトピーになりやすい体質というのは確かに存在します。

 

まずご家族の方にアトピーやアレルギー体質がある方はアトピーになりやすいです。

 

また、ご自身にアレルギー性鼻炎(花粉症)や、結膜炎、喘息にかかっている方もアトピーになりやすいといえます。

 

 

アトピーになる時期

 

  • 乳幼児(2か月ー4歳)
  • 小児期(~思春期)
  • 成人期(思春期以降)

 

大きく分けるとこの3つの時期に発症すすることが多いです。

特に乳幼児期は発症人数が多く注意が必要です。

 

ですが、最近では食生活の変化や周りの環境の変化により小児期や成人期に発症する人も多くなってきているので注意が必要です。

 

アトピーの合併症

 

まず目の症状が圧倒的に多いです。

白内障網膜剥離などの手術が必要になる病気の他に、円錐角膜などもあります。

他の皮膚病変として伝染性軟属腫、伝染性膿痂皮などもあります。

 

みんな知りたいアトピーの治療。あなたの治療間違っていない?

強いかゆみに対する一番良い薬はステロイドの塗り薬です。

ステロイドとは体の炎症という防御反応を抑える効果があります。

少し強いお薬なのでどうしてもそれ相応の副作用があります。

治療には必ず皮膚科医の診断を受け用法容量を守って使用しましょう。

 

また、最近では免疫抑制剤と呼ばれるステロイドとは違う仕組みでからだのかゆみを抑える薬もでています。顔面のみならず全身の病変に対しても有効であり,海外でも治療にとても有効だとされています。

皮膚症状がきわめて軽い場合にはワセリンやプロペト軟膏などの保湿剤でも大丈夫です。

 

 

 

アトピーの人にやさしい生活環境

 

 もちろんお薬も大切ですが、生活環境でも十分に改善を期待できます

 

  • カーペットやボア素材のものなど細かい繊維が舞うようなものを使用しない。
  • 湿度や温度を一定に保ち皮膚の都合の良い環境を作る。
  • 寝具を清潔に保つ
  • 保湿・保水のスキンケアを行う

 

 

アトピーの人の今後の見通し

 

多くの人は10歳ころでよくなることが多いです。

ですが、最近では成人まで長引く人も増えてきておりさらなる注意が必要です。

 

 

まとめ

f:id:anti-age:20161004224900j:plain

いかがでしたでしょうか?

あまり知られていないアトピーの現状や治療法を中心に説明させていただきました。

アトピーにお困りの方の参考になれば幸いです。